試行錯誤はすべて記憶に残しなさい

「起業ノート」は、基本的には人に見せるものではなく、自分のためにつけるものです。

ですから、「見栄えよく書こう」という意識は捨ててください。

思いついたことや準備したことを忘れないように、躊躇なく書いていくことが重要です。

ただし、後から見直すこともありますので、雑すぎて自分が読めないと意味がありません。

それだけ気を付ければ、形式は気にする必要はないのです。

変わった使い方では、ノートに線を引き9コマに分割して「マンダラメモ」のように書いていくとか、ページの中央にテーマを置いて、マインドマップ形式で展開していくなどの方法もあるでしょう。

とにかく、あなたが書きやすい形式で、次々と記録していけばいいのです。

次に、複数のノートの使い方について述べると、「起業ノート」を書き始めた当初は、1冊のノートを日記のように日付ごとに記録していって、使い切ったら次のノートを使うという方法でいいでしょう。

数カ月経過して書き慣れてくると、「ビジネスモデル」や「人脈形成」など、重要だと思う項目については、別のノートにまとめていくやり方も必要になってきます。

さらに、「起業ノート」は書くだけではなく、起業の準備段階でやるべきタスクを抽出し、実際に行動することに意味があります。

ノートに書いているだけでは、頭でっかちになるだけで、起業後に必要な実践力が身につかないからです。

起業後に、初めて実行して失敗するのでは、痛手が大きくなります。

起業準備中にできる行動は、可能な限りトライして失敗パターンも体験しておかなければいけません。

起業前にサラリーマンのうちにできることとしては、たとえば、人脈づくりがあります。

現在勤めている会社の取引先が起業後の顧客となる可能性があるならば、その担当者に対して事務的に接するのではなく、あなたの人間性を理解してもらい信頼を得られるように、突っ込んだ付き合いをするのです。

時期をみて、「半年後に独立する予定なので、そのときは取引していただけないでしょうか」と、話をするところまで持っていけるとベストです。

起業後した後でなければできないと思えるようなこと、たとえばマーケティングなどについては、疑似体験をしておくことが有効です。

勤務している会社の仕事で、新たな商品を売るためのマーケティングを企画する場などがあればその絶好のチャンスです。

市場に対してどのように自社の商品を訴求すれば集客できるのか、といったことを考えて実践することは、あなたが起業後にマーケティングを行う場合に重要なスキルとなります。

このように、起業前に実践できることは、できるだけすべてやっておくことが大切です。

また、起業家に求められる欠かせないスキルは「行動力」です。

起業家の中には、実際に起業してから「あれもやらなきゃこれもやらなきゃ」と焦るだけで、行動するどころかフリーズしてしまう人もいます。

起業準備段階から、「思い立ったらまず行動」ということを習慣にしておきましょう。

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