「起業ノート」があれば創業融資など資金調達も可能

公的な融資で代表的なものは、「日本政策金融公庫」の創業融資と、都道府県や市区町村が行っている「制度融資」といわれるものです。

いずれも、「起業を増やす」という政策目的のために、これから起業しようとする人へ積極的に融資をしてくれます。

ただし、「積極的に融資をする」といっても、創業融資はリスクが高いものなので、すべての起業家へ貸してくれるわけではありません。

審査をパスする必要があり、そのためしっかりとした準備が欠かせません。

審査をパスするために重要なポイントは、「自己資金の金額」、「予定している事業に関係する経験の有無」、「収支見通し」という3点です。

「自己資金の金額」については、日本政策金融公庫の無担保無保証人の「新創業融資制度」を例にとると、「総投資額の3分の1以上の自己資金があること」が要件になっています。

「自己資金」が重視される理由は、100%借入では返済負担が大きくなるので採算面が厳しくなるからということと、起業のためにがんばってお金を貯める努力をしたかをチェックするためというものです。

起業を志すなら、準備期間でなんとか自己資金を貯める必要があります。

「予定している事業の経験の有無」については、直接関係ある経験があれば問題ないのですが、全く経験がない場合は、今回の事業に関するスキルをどうやって得てきたかを説明することが大切です。

また、「収支見通し」は、「起業ノート」を使って利益予測の根拠をできるだけ掘り下げて、実現可能性をアピールすることが有効です。

いずれも、「事業計画書」上にしっかりと表現することが大切です。

「事業計画書」(「創業計画書」ともいいます)に盛り込む項目は、およそ次のような項目です。

【創業融資に必要な事業計画書の項目】

1.起業する動機

2.本人の経歴(予定している事業に関する経験)

3.ビジネスの内容

4.投資計画と資金調達の内訳

5.収支見通し

これをみるとお分かりのとおり、「事業計画書」に書く項目は、本書で解説している「起業ノート」に盛り込む内容に近いのです。

つまり、「起業ノート」を使って準備したことを整理して記入することで、融資を受けるための「事業計画書」ができ上がるのです。

ポイントは、融資をする側の立場にある人に、いかに「起業して軌道に乗せられて融資の返済もできる」というように理解してもらえる内容にするかということです。

「起業ノート」を使って準備してきたあなたであれば、必ずや首尾よく資金調達ができることでしょう。

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