起業して自分でビジネスをしようと思えば、人との関わりを抜きにしては続けることはできません。
たとえば、ネットビジネスなど一見人を介さないような事業でも、必ず取引先やお客様とのリアルの交渉が必要になる場面が出てきます。
人とうまく交渉できることが重要で、そのためには、他人に興味をもって接する能力が必要不可欠です。
いわゆる「人嫌い」の人では、起業してもうまくいかないと断言できます。
かくいう私も、実は金融機関に入社した頃、人と接するのがとても苦手で「どうやって逃げようか」と考えてしまうほうでした。
でも、社会人4年目に大阪支店に異動し「大阪商人」を相手に仕事をするようになってから、克服することができたのです。
クレーム対応などで辛い思いもしましたが、しだいに人と会話することが楽しく思えるようになりました。
対人交渉が苦にならなくなったことが、起業してからのビジネスにおいても役立っています。
もしあなたが、「自分は人嫌いだ」という意識があれば、起業するからには変わる努力をしてください。
心配ご無用です。
起業しようという強い意欲がある人なら、間違いなく人が好きになれる可能性はあります。
あなたが何のために起業したいのか、どんな夢や目標を達成したいのか、思い起こしてください。
その夢や目標を達成するためにどうしても必要なことだと思えば、人と接することの苦手意識など吹き飛んでしまうことでしょう。
起業前の準備段階においても、初めて会う人と会話や交渉をすることが必要です。
情報を収集するためにキーパーソンに会う、専門家にアドバイスをもらう、取引先候補の企業や人と話すなど、起業準備に必要な対人交渉の場面はたくさん出てきます。
でも、しっかりと夢や目標が定められていれば、こうした人たちと会うことが苦になるどころか、「楽しくて仕方ない」と思えるようになります。
相手の話の一言ひとことに、とても興味が湧いてくるものです。
起業準備において出会う人たちは、後々大切な人になることもあります。
私も、起業前に接した人たちが数多くいましたが、そのうち数名とは意気投合して、起業後も親しい付き合いが続いています。
起業を決意したなら、起業準備に直接関係がないような人とも接する機会を増やすことをお勧めします。
勤めている会社の人ではなく、様々な企業のビジネスマンが集まる勉強会やセミナーなどに参加して、積極的に他の参加者と話をしてみてください。
初めて出会う人と会話することで、人への苦手意識はなくなり、むしろ会話が楽しくなってきます。
参加者の中には、同じように起業を目指している人もいることでしょう。
また、思いがけず、起業に関する有効な情報が得られることもあるものです。
ビジネスのために真に有効な一次情報は、本やネットではなく人との会話からしか入手できないといっても過言ではありません。
それだけ人と接する機会は重要な意味を持っているのです。
起業後も楽しく人と接することができるように、準備段階から積極的に人との会話をするように心がけてください。