実務で必要なスキルとノウハウをノートに書き出す

起業家としてビジネスの実務を進めていくためには、サラリーマンとは異なるスキルやノウハウが求められます。

サラリーマンの間は、既存の組織やルールに従って仕事を進めればいいですが、起業家はそれらを自分でゼロから構築しなければならないからです。

「経理は全く分からない」、「法律のことは知らなくても影響ない」と言って毛嫌いしていては、起業後に思わぬ落とし穴にはまってしまいかねません。

起業家として身につけておきたい実務上のスキルやノウハウとは、主に次表のような項目になります。

1.ビジネスモデル構築に関するノウハウ

始めるビジネスの内容に関するノウハウのことであり、競合他社との差別化を図るために非常に重要です。

技術力、専門知識、商品・サービス開発力、情報収集力などによって構成されるノウハウです。

起業のためにビジネスモデルをブラッシュアップする過程で、徹底的に高めておくことが必要です。

2.お金の管理

起業家として成功するためには、お金の管理に関して幅広い知識が求められます。

毎月の「売上」、「原価」、「販売管理費」、「利益」といった数字を把握する経理処理を行って、税金の申告もしなければなりません。

B2Bの事業では、モノやサービスを売っても実際にお金が入るのが数カ月先になって仕入や経費の支払いのほうが先行することがありますから、資金繰りに気を配る必要があります。

また、資金が不足すれば、どこからか引っ張ってくる資金調達のノウハウも必要になってきます。

3.マーケティングや営業のスキル

売上を上げるためには、自社の商品やサービスをお客様に買ってもらうための、マーケティングや営業に関するスキルが欠かせません。

4.法律の知識

 商取引においては、後々のトラブルを回避するために、できるだけ契約書を取り交わすことが重要です。

また、飲食店や不動産業など、許認可が必要なビジネスもあります。

このような、自分のビジネスに関係する法律の知識を習得しておきましょう。

5.ITスキル

 今や、どんなビジネスにおいても、飛躍するためにITを活用することが有効です。一口にITといっても、コンピュータシステムによる業務管理や、ソーシャルメディアの活用など多岐に渡ります。

とくに小さな企業の場合は、ウェブマーケティングによって成果をあげられる可能性が高いのです。

6.人を雇うことに関するノウハウ

 従業員を雇う予定がある場合は、労働保険や社会保険などに関する知識が必要です。

また、従業員のモチベーションを高めて、能力を最大限に発揮できるようにするマネジメントスキルも重要です。

7.接客サービスの能力

中小企業の場合は、飲食店や美容院などの業種に代表されるように、経営者自身も接客サービスを行うことが多く、それが売り上げを左右するといっても過言ではありません。

たとえ、直接は従業員が接客する場合でも、経営者自身に顧客満足度を上げるためのノウハウがなければ、お客様が逃げてしまいます。

以上のようなスキルやノウハウについては、起業してから身につけようとしても遅すぎます。

習得するための第一歩は、あなたが考えているビジネスに必要と思われるスキルとノウハウをピックアップして「起業ノート」に書き出すことです。

そのうえで、広く浅くでもいいので、できるだけ起業準備段階に習得しておくことが重要なのです。

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