独立する日を決めたなら、自分の心の中に秘めておくのではなく、ぜひ他の人にも宣言してください。
自分で考えているだけでは、ちょっとした障害があるだけで決心が揺らいでしまいます。
また、他人に伝えることによって、いい情報や支援が得られることもあります。
もちろん、伝える相手は慎重に選ばなくてはいけません。
1年後に起業することを会社の上司に伝えたら、早過ぎてその後の仕事がやりにくくなってしまいます。
次のような人たちに、あなたの独立時期を伝えるのがいいでしょう。
【家族】
配偶者や両親など、家族には真っ先に伝えておくことが重要です。
しかし、あなたが安定したサラリーマンであれば、説得するのがたいへんかもしれません。
とくに収入面について心配されるので、しっかりと準備していることを詳しく説明して、粘り強く理解を求めなければなりません。
【信頼できる友人】
仲のいい友人にも伝えましょう。
親しければ親しいほど、あなたの起業を応援して役立つ情報を探してくれるでしょう。
ただし、家族と同様、起業することを反対される可能性があることを覚悟しておく必要があります。
【取引見込み先】
販売先や仕入先として見込んでいる企業や人がいれば、独立したら取引先となってほしい旨を伝えておく必要があります。
ただし、それが勤めている会社の取引先であれば、競合避止義務などの面で問題がないか、慎重に考えて話をすることが欠かせません。
【ビジネスパートナーになってほしい人】
役員になってほしい人物や、従業員として雇いたい人にも早目に話をして、協力を仰ぐことが必要です。
ただし、役員登用や従業員雇用に関することは、人選と協力依頼を慎重に進めることが重要です。
【知恵を借りたい人】
ビジネスを始めるために必要なノウハウを教えてくれるような人のことです。
たとえば、同業者で競合相手にならない人や、起業支援をしている機関のアドバイザーなどが考えられます。
また、起業のために役立つセミナーに参加して、他の参加者へ自己紹介するときに「独立準備中です」と言うと、いい情報を得られることもあります。
以上のような人たちに、あなたの起業予定時期と準備していることを伝えると、さまざまな意見を言ったり、応援するメッセージをくれたりすることでしょう。
ときには、「起業なんてやめたほうがいい」と反対する人もいると思いますが、そういう人を説得することも起業実現のために乗り越えるべき一つのハードルです。
また、セミナーの場などに行くときには、勤めている会社の名刺は出しにくいものです。 ぜひ、「独立準備中」と書いた独自の名刺を作成して積極的に名刺交換をすると、起業後にもつながりをもてる人脈ができる可能性が高まります。