成功する起業家は人の弱みにつけ込める人

どんなビジネスで起業するか検討するときに、「自分がやりたいこと」や「自分ができること」という視点で考えることは重要です。

しかし、その二つだけでは軌道に乗るビジネスにはなりません。

もっとも重要なことは「お客様」、つまり「マーケットが必要としているビジネスなのか」という視点であり、これが事業の成否を分けるカギとなります。

とくに成功している起業家にみられる特徴は、「人の弱みにつけ込む」ビジネスを展開しているということです。

「人の弱みにつけ込む」といっても、非合法とか非道徳的なビジネスというわけではありません。

それぞれの人が抱えている問題を解決するためのビジネスという意味です。

あえて「人の弱みにつけ込む」という表現を使ったのは、彼らのビジネスは、人の問題を解決するといっても、ボランティアではなくしっかり収益を得られるモデルとして構築されているからです。

なお、ここでいう「人」とは、必ずしも個人だけとは限らず、企業などの組織や社会全体も含まれます。

「人が抱えている問題」とは、次のようなものが考えられます。

①不満・不便に思っていること

②不安を感じていること

③悩んでいること

④難しくて理解できないこと

⑤地域や社会で問題視されていること

⑥ハンディキャップを抱えていること

⑦非効率なこと

⑧無駄だと思っていること

このような問題を解決するビジネスは、近所のお年寄りのお世話をするといった小さなものから、新しい技術で世界を変えるような大きなものまで、さまざまな種類が考えられます。

ただし、規模の大小にかかわらず、事業として継続するためには、ボランティア的に行うだけではダメで、お客様から十分な対価を得ることが必須条件です。

したがって、人が抱えている問題を発見したら、次のようなステップで、あなたのビジネスになり得るかを検討する必要があります。

1.お客様となる人の数はどれくらいいるのか

 その問題を抱えている人の数を推計して、ターゲットとする顧客の規模を考えます。

2.あなたがどんな商品やサービスを提供できるのか

 あなたが、お客様の問題を解決するために、どのような商品やサービスを提供できるのかを検討します。

3.お客様があなたから買う理由はあるか

 想定される競合相手と比べて、お客様があなたから買う理由があるのか、ということを考えます。

4.お客様の財布にはお金があるのか

 対象となるお客様は、商品やサービスの対価として支払えるお金をどれくらい持っているのか、ということを考えます。

5.お客様は値段がいくらなら買ってくれるのか

 お客様は、もっているお金の多寡、競合相手との関係などから、値段がいくらなら買ってくれるのか、について検討してみます。

上記1~5の観点で検討して、果たしてあなたが継続することができるビジネスなのか、ということを総合的に判断します。

「人が抱えている問題を解決する」という視点は、継続するビジネスを構築するためにとても有効です。

常に「何か人(または組織や社会)が困っていることはないだろうか」とアンテナを高くして探していると、ふとしたことがきっかけでビジネスの芽を発見できる可能性があるのです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次