独創性のあるビジネスは多くの人マネから生まれる

ビジネスで成功するためには、いかにしてオリジナリティを生み出せるかが重要なカギであることは間違いありません。

多くの競合相手に勝つ必要があるからです。

しかし、全くのゼロから考えて、これまでにないような斬新なビジネスのアイデアを思いつくのは至難の業です。

世界中のどこにもなかった新技術を駆使した製品を創造して、世界を変えるようなビジネスを始める起業家が出てくるのが望まれることではありますが、そこまでの際立ったオリジナリティまではなくても、日本人が得意とする工夫をすることで、オリジナルのビジネスを生み出すことが可能なのです。

私が最近会っている若手起業家たちのビジネスモデルは、オリジナリティが光っている斬新なものが多いので、「最近の若い人はアイデアマンだなあ」と感心します。

ところが、それを発想したプロセスについて聞いてみると、「多くの他のビジネスモデルをパクって思いつきました」という返事が返ってくることが少なくありません。

つまり、ゼロから発想してできたのではなく、既存の多くの起業家のビジネスモデルを少しずつ取り入れて、結果的にオリジナリティあふれるものを生み出しているのです。

ただし、ある特定のビジネスをあからさまに真似してしまうと、知的所有権の侵害になりかねないので、十分に留意しなくてはなりません。

数で言うと、少なくとも100以上の他のビジネスモデルを調査研究して、それぞれの一部を取り入れ、さらに自分だけの独自の工夫を凝らせば、初めてオリジナルのビジネスが生まれます。

他のビジネスのいいところを寄せ集めたうえで、オリジナリティが際立つビジネスモデルを生み出すためには、次のような観点で独自の工夫を凝らすことが有効です。

■業界の常識を疑い異業種に学ぶ

 それぞれの業界には、「業界の常識」といえる慣習が存在することがあります。

それをあえて覆すビジネスモデルをつくることで、競合と差別化を図ることができます。

たとえば、「ホームページ制作」については、顧客との交渉によって価格を決めるというのが当然と思われていた中で、固定価格を打ち出して成長している企業があります。

■海外のビジネスから学ぶ

 海外で成長しているビジネスで、まだ日本では普及していないものを発見すると、先駆者的にスタートできるかもしれません。

市場環境が異なるので、そのまま真似をしても日本でうまくいくとは限りませんが、参考にできるものは多くあります。

■顧客目線で不便や不満がないかチェックする

 既存企業の商品やサービスで、顧客が不便を感じたり不満に思ったりしているものはないか、チェックして改善点を探ります。

■コストダウンを実現できないか検討する

 既存のビジネスモデルで、コスト削減を図るアイデアがないか検討します。

とくに、人件費など、売上に対して大きな比率を占めるコストを下げられると、収益性の高いビジネスが生まれます。

■自分だけが提供できることはないか検討する

 あなたがこれまで培ったスキルやノウハウを生かすことで、既存のビジネスを大きく改善して魅力あるビジネスモデルを創りあげることができる可能性があります。

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