一生懸命働く人よりもアイデアを考える人のほうがうまくいく

成功している起業家は、「朝早くから夜遅くまで、寝る時間を削って働いている」というイメージがあると思いますが、実はむしろ短時間しか働かない人が多いのです。

私がお会いしたある経営者は、多くの会社の経営に携わってとても儲けていましたが、1日7時間は睡眠時間を確保しながらも、しばしば趣味の美術館などにも出かけて楽しんでいました。

ただし、彼がとても重要だと考えている時間があります。

それは、ビジネスプランや集客活動のアイデアを考えるための時間です。

彼は、忙しい中でも時間を割いて、ビジネス上の一つの課題に関して、ノートにたくさんのアイデアを書き出すということをやっていました。

事業を継続するためは、販売、仕入、経理処理など、日々繰り返して行う活動をていねいにこなすことが必要ですが、それ以上に重要なことが、事業を改善していくためのアイデアをひねり出すことです。

分かりやすいのが、経営用語でよく使われる「PDCAサイクル」という考え方です。

つまり、「Plan:計画」→「Do:実行」→「Check:評価」→「Action:改善」というサイクルを回すことによって、事業を継続的に改善するというフレームワークです。

「PDCAサイクル」をうまく回して事業を長期的に反映させるためには、常に新たなアイデアを発想する時間が必要です。

ところが、起業したら、日々の活動の忙しさに忙殺されて目先のことしか見えず、気付いたときには、経営が深刻な状態に陥ってしまったという人が少なくありません。

そのような事態を避けるため、起業する前から、アイデアをひねり出すことを得意にしておくことが重要です。

起業準備の段階では、主に次の「ビジネスモデル」と「マーケティング」についてアイデアの捻り出しが必要です。

【ビジネスモデル】

ビジネスモデルを考えることは、起業準備においてもっとも重要な課題の一つです。

どのようなビジネスモデルを基盤として起業するのか、徹底的にプランを練り上げる必要があります。

どんな人をお客様として、どのような商品やサービスをどのように提供するのか、ということを突き詰めて考えてください。

【マーケティング】

ビジネスモデルを考えたら、次は売るための方策が重要です。

マーケティングとは、四つの要素(製品、価格、流通、プロモーション)の組み合わせで最大の効果を目指すという考え方です。

とくに小さな規模の企業においては、「プロモーション」、つまり広告宣伝や営業活動に関して、小額投資で最大限の効果が上がるように工夫することが必要です。

また、いくらいいアイデアを豊富に思いついても、行動に移せなければ意味がありません。

考えたビジネスモデルやマーケティングが、具体的にどのようなことをすることによってうまくいくのか、アクションプランを考えることも重要です。

限られた時間の中で、効率的に成果をあげられるようなアクションプランを策定して、起業準備段階からできることは取り組んでおく必要があります。

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