起業を志しても、「どんなビジネスをやったらいいのか分からない」という人が少なくありません。
また、飲食店の開業を目指して修行を積んできた人のように、ある程度業種を決めていたとしても、具体的にどんな店にするのかまでは考えが及んでいないものです。
そこで、お勧めしたいのは、まずビジネスのアイデアをできるだけ多く考えることです。
数としては300個以上を目標にしてください。
あなたは「そんなにたくさん?」と驚くかもしれませんが、すばらしいビジネスを生み出すためには、まず数多くのアイデアを出すことが有効です。
多くのアイデアを捻り出すために、「自分ができるかどうか」、「うまくいくかどうか」といったことには関係なく一切の先入観を捨てて、幅広く書き出してみてください。
ちなみに、私が起業を志した頃に考えたアイデアの一部をご覧ください。
・高齢者専用スポーツジム ・投資家と起業家のマッチングサイト ・室内ジョギング場 ・サプリメントバー ・ペット用高級ホテル ・非会員制スポーツジム ・カーレーサー養成学校 ・美容院の予約受付代行業 ・デジタル絵本販売 ・いいビジネス書を案内するコンシェルジェ ・世界中の知育玩具を集めた店 ・全国の地場産業製品販売サイト ・低カロリー食材専門スーパー ・日本の伝統工芸品を海外に販売するサイト ・銀行員向け接遇研修 ・経営者の会員制コミュニティ運営 ・ビジネスマッチングサイト ・ビジネスマンの情報交換サイト |
このように、思いつくままに書き出していくと、自分でも驚くほどの数が出てきます。
後で見返すと、くだらないと思うものやすでに世の中に存在しているものなどがあり、実現できそうなものはあまり見当たらないものです。
でも、ここで出たアイデアは、起業時に事業化できなくても、将来は実現できる可能性もありますから無駄にはなりません。
この作業をしただけでは、実際に起業するときのビジネスモデルを構築することはできませんが、まずは幅広くビジネスの可能性を探ることに意義があります。
また、このようにあまり深く考えずにアイデアを出すことは、一見すると無駄な作業のように思えますが、実は経営者となるためにとても重要なことなのです。
起業後も、何かにつけて新しいアイデアを発想しなければならない場面が出てきます。
問題に直面すれば、それを解決する方策を考え出さなくてはいけません。
300個以上を目指してアイデアを考える作業を行うのは、ビジネスモデルを組み立てるためだけではなく、自分の発想力を鍛えるためでもあるのです。