起業でうまくいく人、ダメな人の違いは何か

いつかは起業したいと考えていますが、どうしたらいいでしょうか?」

私の事務所には、連日このような方が相談に来られます。

年齢層は10代の学生から60代の方まで幅広く、男性だけではなく女性もいます。

相談の内容は、資金調達に関することを初めとして、ビジネスプランの作り方、マーケティングなど多岐に渡りますが、その根底には、「私って起業したらうまくいくだろうか?」という不安を解消したいという気持ちがあるようです。

起業したい気持ちはあるのだけれど、一方では「失敗したらどうしよう」という根強い心配があって、起業に踏み出せないという状態です。

それでも、なんとか起業を実現させたいという思いが強い人は、「どうやったら起業してうまくいくのでしょうか?」と真剣な眼差しで質問してきます。

数多くの起業家に接してきた私が、起業でうまくいくかどうかのポイントを一言で述べるとすれば、「しっかりと事前準備をしたかどうか」ということです。

事前準備をしないで起業することは、トレーニングをせずにマラソン大会に出場するのと同じです。

途中で倒れる羽目になるのがオチで、完走なんてできないでしょう。起業そのものを実現することは、度胸さえあれば誰でもできることですが、いかにして事業を軌道に乗せるかということが大きな課題です。

そのためには、入念な事前準備が欠かせません。

ところが、起業した人の中には、事前準備が不足している状態で起業したために、すぐに破たんしてしまう人がとても多いのが実態なのです。

ただし、起業はマラソン大会と大きく異なる点があります。

それは、「ゴールがない」ということです。

起業はゴールではなくスタートであり、続けるのがとても難しいことです。

また、起業しても、「何歳まで続ける」とか「1億円を貯めたらおしまい」というように、ゴールを設定している人はほとんどいません。

うまくいけば、たとえ起業した本人がいなくなっても、老舗企業のように長年続くこともあります。

起業家は、起業した瞬間から、「終わりのない旅をできるだけ長く続けたい」と思って延々と経営努力をすることになります。

ところが、起業を志している人は、事業を長く続けていくことを視野に入れた事前準備を忘れがちです。

多くの起業志望者が、あたかも起業そのものをゴールのように勘違いして、準備を行ってしまっているのです。

だから、いざ起業しても、短期間で倒産や廃業という事態に追い込まれてしまうわけです。

そこで、あなたにぜひ知っていただきたいのは、起業を実現するためだけではなく、起業して少なくとも5年は続けられるようにするための事前準備の方法です。

それ以上長く続けるためには、経験を積んだうえでの経営努力も必要になりますが、長年に渡って続けるためにも、起業前にしっかり準備することが重要です。

それでは、首尾よく起業して5年以上事業を継続している起業家は、どんな準備をしているのでしょうか?

もちろん、起業は千差万別ですから、人によって様々です。でも、うまくいっている人が共通して準備している項目がいくつかあります。

また、いくら「起業前にしっかりとした準備が必要」といっても、何年も前からコツコツとやればいいというものではありません。

経済環境の変化が激しいので、5年前に得た情報は陳腐化してしまいますし、年月が過ぎるうちに今の仕事に流されていつまで経っても起業が実現せず、夢が夢で終わってしまいます。

起業を決意したなら、1年~3年後にターゲットを定めて、集中的に準備していくことが重要です。

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